みんなはどれぐらいもらってる?介護職員の平均給料~介護職員処遇改善加算って何?~
キャリアアップ方法
2019/03/14

介護職の給料は低いと言われています。
しかし、働いている場所や施設形態などによって、給料は変わってきます。
実際のところ、ほかの介護職の人たちはどれぐらいの給料をもらっているのでしょうか?
今回は、「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」をもとに、介護職員の平均給与額についてお伝えしたいと思います。
その中で、「介護職員処遇改善加算」という言葉が出てくるので、その解説もします。
介護職員の平均給与額
平成29年9月時点における、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)を取得している事業所の常勤介護職員の平均給与額「基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)」は、297,450円です。
非常勤・時給で働いている介護職員の平均給与額「基本給(時給)×実労働時間+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)」は、101,260円。
時給で見ると、1,110円となっています。
「介護職員処遇改善加算」という難しい言葉が出てきたので、ここで簡単に解説します。
介護職員処遇改善加算について
介護職員処遇改善加算とは、職員のキャリアパスの仕組みづくりや、職場環境の改善に取り組んだ事業所に対して、職員の賃金改善のためのお金が支給されるという制度です。
加算(Ⅰ)~(Ⅴ)までの5区分からなり、それぞれに設定された要件を満たすことでお金が支給されます。
加算(Ⅰ)を取ることで、最も多くの支給額を受け取ることができます。
先ほど登場した「介護職員処遇改善加算(Ⅰ)」を取得している事業所は、全体の64.9%にのぼります。
平成29年9月時点における、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得している事業所の常勤介護職員の平均給与額「基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)」は、293,450円です。
非常勤・時給で働いている介護職員の平均給与額「基本給(時給)×実労働時間+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)」は、98,430円。
時給で見ると、1,100円となっています。
加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を合わせると、全体の91.2%が取得しています。
加算区分に応じて支給される額が異なるので、平均給与額にも差がでてきます。
全体の64.9%という多数を占める加算(Ⅰ)を取得している事業所における、常勤介護職員の勤続年数別の平均給与額は以下のようになっています。(平成29年9月)
- 1年(勤続1年~1年11か月) 264,550円
- 2年(勤続2年~2年11か月) 271,110円
- 3年(勤続3年~3年11か月) 279,020円
- 4年(勤続4年~4年11か月) 283,520円
- 5年~9年 297,130円
- 10年以上 332,330円
これらの調査結果は平成29年のものですが、前年の28年の結果と比べて平均給与額は大きく改善されています。
はじめに示した、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)を取得している事業所の常勤介護職員の平均月給297,450円は、前年は283,790円であり、13,660円もの増加がありました。
介護職員処遇改善加算の存在を知らなかった人もいるのではないでしょうか。
これによって、事業所ごとの給料も変わってくるのです。
あなたの現在の給料は、平均と比べていかがでしたか。
お金がすべてではありませんが、一つ参考にしてみてください。
【参考】
厚労省アンケート調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/18/index.html